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Vol.58


Vol.58 2012年 月号

定価700円(税込)

特集 文字の不思議

人類にとって最大の発明の一つとされる文字。二十一世紀の現在、地球上には三千種とも五千種とも言われる言語と、四百種にも及ぶ文字の存在が確認されている。
そのうち実際に使用されている文字は約六十種、新聞や雑誌など公に使われている現用文字となると、たった二十八種類。言語の種類の多さに比べて、文字は圧倒的に少ないことに驚く。
その無文字言語の代表ともいえるのが北米の原住民のケースだ。わかっているだけで三百ほどの言語があるが固有の文字は少なく、むしろ、「言葉には特別な力がある。言葉は伝えるもの。なぜ、書かなくてはいけないのか」と、文字を持つこと自体に抵抗する人々も多いという。そもそも文字とは何だろう。
はるか古の時代、人や動植物や物を表す記号や絵(ピクトグラム、ヒエログリフ)が発生し、やがて世界各国で各民族の、それぞれの情報を蓄え伝達する手段、技術として、あるいは宗教的、歴史的に、さまざまな形、様式の文字が生まれては消え変化し発展してきた。
日本ではどうかー。
中国から伝わった膨大な漢字を、長い時間をかけて日本人特有の文字に加工し、そこから、精神性豊かなひらがなや、カタカナを生み出した。さらに私たちは日常、ローマ字、アラビア文字・・・・・と多種多様の混在した文字を、ごく当たり前に使用している。
日本ならではの漢字の歴史や、脳科学という新分野からの言語と文字の関係、そして世界の文字にひかれて、未知の国への冒険を続けた日本人の文字ハンター、文化が花開いた江戸時代を象徴するような江戸文字の数々。果ては、神代文字を使った忍びの文字、古代文字の表現に挑むアーティスト、印刷という文字伝達に苦心した意外な人物・・・・・さまざまな側面から、文字文化へのアプローチを試みた。
たとえ入り口がどこであっても、文字の世界は広く深く、謎に満ち、興味が尽きない魅力にあふれている。そんな一端を、お届けしよう。

■世界の文字を求めて
■文字と日本人
■顔文字、ギャル文字、間引き文字
■文字で観る歌舞伎、勘亭流
■ビラ文字から進化した寄席文字
■勝負の世界を彩る相撲文字
■江戸時代の文字絵・絵文字
■脳は文字をどう認識するか
■筆跡診断
■古代文字を書く
■暗号文字
■徳川家康
■文字と書体